機械研ロボコン用マシン解説

写真:ロボット全体像

第一回機械研ロボコン・ライントレース大会用のマシンです。車輪で走る以外の機能は何も無く面白味に欠けますが、基礎をしっかりしようということで頑丈に作られています。

ハードウェア

構成

ライントレース大会用のマシンなので、走行以外の機能は一切ありません。DCモーターを使った2輪独立駆動方式です。

外形は立方体です。

どちらが前か判りにくいのでよく間違えました。

駆動輪

写真:駆動輪

木の円盤にすべり止めシートを貼ったものです。森永さんのマイクロマウス初心者講座のタイヤの作り方を参考にさせていただきました。

ラダーチェーンで駆動しています。ギアドモーター自体の減速機でかなり遅かったので増速するようになっています。フルパワーで回すと車輪が空転します。このマシンは3輪に近い格好で車重が駆動輪にあまり乗っていないので仕方のないことかもしれません。

ついでに、発進時に前輪が浮きます。

従輪

写真:キャスター部

前輪と後輪との高さの違いや、床の凹凸で多少機体が傾いてもキャスターが無理無く回転するように、2個のキャスターを固定した材がシーソーのように回転して接地するようになっています。2個のキャスターの間にセンサーが取りつけられています。

軸が4ミリなのは細すぎたかもしれません。

床ラインセンサー

図:センサー配置 写真:前方用センサー

図のように全部で12個あります。

赤外線を出して反射光を検出するものです。シャープのGP2L02という部品を使っています。

センサーの配置については、今後も検討していきます。

写真を見るとセンサーが1個曲がってしまっています。センサーの機械的な強度を確保するのも今後の課題です。

LEDとスイッチ

写真:LEDとスイッチ、回路搭載部

デバッグ等の用途に使えるようにLEDとスイッチが4個づつ用意されています。

モータドライバ

東芝のTA7257というICを使っています。

当初はFETで構成した回路を使う予定でしたが、直前に焼けてしまったため(^^;これで間に合わせることになりました。

マイコンで扱いやすいようにと、ロジック部分で信号を加工しています。ON/OFFと回転方向の2本の信号からモータドライバICへの信号を作ります。

実はこの部分が問題で、OFFのときはブレーキが掛かるようになっています。そのためPWM制御すると、回転とブレーキを交互に繰り返します。これはあまり勧められた使い方ではありません。ブレーキが甘かったのでデータシートの指示通りに外部にダイオードが付けられています。

TA7257は基本的にPWMに対応していないようなので110Hzから440Hz辺りの低い周波数で使っています。

次回までにモータードライバは作り直します。

文・ロボット製作:山口